どーも、ふわりふらりでございます。
ただいま2023年9月8日21時50分、ラグビーワールドカップ2023第10回フランス大会開幕まで、残すところ数時間となりました。
NHKで放送された『ラグビーワールドカップ2023 もっと楽しめる!開幕直前スペシャル』、面白かったですね。見終えたら、ひしひしと感じ始めました。
そうです。始まってしまうんですよ、ワールドカップが。なんかドキドキしてきました。
ご存知のとおり、開幕戦は『フランス代表レ・ブルー』VS『ニュージーランド代表オールブラックス』であります。
ドキドキですね。ドキドキしすぎて寝てしまうのではないかと思うので、上述の番組で得た情報も踏まえつつ、いろいろと書いてみます。今回は我らが日本代表の見どころを、ひとつ……ふたつ……みっつ……。
日本はプールD
とりあえず日本の試合日程を見てみますと、こんな感じです。順番はよさそうです。
チリ | 9月10日(日)22時 |
イングランド | 9月18日(月)04時 |
サモア | 9月29日(金)04時 |
アルゼンチン | 10月8日(日)20時 |
このプールは、初出場のチリ代表は置いておくとしても、イングランド代表が調子を落としていることで、四つ巴の様相を呈してきました。それぞれの国を見てみます。
チリ代表ロス・コンドレス
ワールドカップ3回連続出場を狙うウルグアイ代表とともに、アメリカ地区予選でアメリカ代表とカナダ代表を抑え、ワールドカップ初出場となりました。
前回の日本大会を観た関係者が、日本の活躍に勇気づけられ、「チリも日本のように世界を驚かせたい」、「日本にできるなら自分達にも出来る」という思いから、チリ代表のいっそうの強化に取り組んだそうです。
いいですねぇ~、軍隊の訓練や柔道の練習を取り入れているそうで、どこか日本と共通の精神性を感じます。
日本代表は胸を貸す形になりますが、受けるのではなく、どんどん攻めて欲しいですね。
イングランド代表レッドローズ
前回の記事に書きましたが、エディー・ジョーンズさんが解任されてから、いっそう不調だと思われます。
その不調をここ2試合で加速させたのが、オーウェン・ファレル選手の不在でしょうね。ファレル選手は主将であり、フライハーフ(日本ではスタンドオフというのが一般的な、司令塔的ポジション)でもある、つまり精神面でもプレー面でもチームの主軸、司令塔となるべき選手ですからね。
8月12日のウエールズ戦にて、ファレル選手が反則、それについての判定が、試合中にイエローからレッドへと変わり、試合終了後も、イエロー、レッドと文字どおり二転三転、ファレル選手は4試合の出場停止となりました。
イングランド代表はその後、8月19日にアイルランド代表戦、8月26日にフィジー代表戦がありましたので、ファレル選手の出場停止は、9月10日のアルゼンチン戦、そして9月18日の日本戦を含めた4試合となっています。
これはプールDにかなりの影響を及ぼしそうですね。
アルゼンチン代表は前回大会でイングランド代表に敗れており、その借りがあります。昨年のテストマッチでイングランドを下してはいるものの、やはりワールドカップの借りはワールドカップで返さなければ気が済まないでしょう。
そして我らが日本代表も、その後のサモア戦、アルゼンチン戦を考えると、イングランドには勝っておきたいところです。
ちなみにファレル選手で思い出されるのが、前回大会のオールブラックス戦ですよね。オールブラックスのハカを眺めながら浮かべていた、あの不敵な笑みは印象的でしたよね。
サモア代表マヌ・サモア
フィジー代表だけでなく、サモア代表も今回の台風の目になりそうな、そんな予感を抱いている人は多いのではないでしょうか。さらにサモアといえば、元K1選手のマークハントさん(サモア系ニュージーランド人)を思い浮かべる人もいるかもしれません。彼のファイトスタイルは真っ向から打ち合う感じで、サモア代表のラグビースタイルと同じですね。サモア人の血なのでしょう。フィジカルの強さを活かして正面からぶつかり合う、細かい作戦を立てるよりも本能的に戦う、といった方向性ですよね。
さらに今回は、代表資格の規定改正により、オーストラリア代表ワラビーズからは、RWC2019で司令塔を務めたクリスチャン・リアリーファノ選手が、ニュージーランド代表オールブラックスからは、リマ・ソポアンガ選手、スティーヴン・ルアトゥア選手、チャーリー・ファウムイナ選手らが加入、これまでのサモア代表のスタイルに新しい要素、特にIQラグビーという側面が加わり、見違えるほど戦力が強化され、というよりチームが生まれ変わったと言っても過言ではなさそうです。
ちなみに、日本代表は、7月22日のサモア戦で、前半30分にマイケルリーチ選手がレッドカードで退場したことによって残り50分を14人で戦い、負けはしたものの22対24と健闘したのですが、この試合で来日したメンバーには、ソポアンガ選手とルアトゥア選手は含まれておりません。
そんなサモアは、タックルが厳格化および厳罰化された今、日本にとって戦いにくい相手になるかもしれませんね。フィジカルが強い相手に対し、日本は2人がかりのタックル(ダブルタックル)で止めにいきますが、1人目が低く入り、2人目はその上に入るのでハイタックルになりやすい。ハイタックルにならないような対策をしなければ、ダブルタックル自体、反則覚悟のプレーということになってしまいます。そして、ダブルタックルができなければ、フィジカルで劣るチームはディフェンスが難しくなりますね。
プレーヤーの安全性を高めるために、危険なタックルの取り締まりは必要でしょう。ただし、上手く運用していかないと、タックルに入られた側がオーバーなアクションをすれば簡単にレッドカードが出てしまうことになりかねないですよね。そうなると、見ている側はシラケてしまう。あ、もちろんサモア代表が、いやラグビー選手がそんな行為をするとは思えませんが。
ともかく、日本は、チリ、イングランド、サモアに勝って、次のアルゼンチンに臨みたいんですね。
アルゼンチン代表ロス・プーマス
アルゼンチンといえばサッカーですが、ラグビーのレベルも高いんですよね。
フォワードはフィジカルが強く、バックスは正確なキックでコートを広く使って展開する、バランスのいいチームです。日本代表と同じく、今回の出場で第1回から10大会連続出場となりましたが、日本より結果は出しています。
ワールドカップの成績
RWC1999(第4回) | ベスト8 |
RWC2007(第6回) | 3位 |
RWC2011(第7回) | ベスト8 |
RWC2015(第8回) | 4位 |
イングランドを倒す可能性がもっとも高いのは、このアルゼンチンですかね。
日本代表 注目の選手
ジェイミー・ジョセフHCのインタビューでは、今回の選手選考で山中亮平選手が外れたのは、複数のポジションをこなせる選手、いわゆるユーティリティプレーヤーを選んだため、とのことでしたね。もちろんフォワードをリザーブに多めに入れたいのでしょうが、イエローカードやレッドカードでバックスの選手が退場がした場合も想定されているのでしょうね。
前回の日本代表は、前々回の代表メンバー(大野均選手や五郎丸歩選手など)が抜けた穴を埋められたからこそ、あの結果が出せたと思うのですが、今回はどうでしょう。選手面でいえば、そこが見どころだと思っています。前回から引き続き出場となる選手の活躍は間違いないとして、今回初めて選出された選手に注目してみます。
前回と今回のメンバーを並べてみます。試合に出場した選手は太字になってます。
フォワード
RWC2019 | RWC2023 | |
【プロップ】 | ||
稲垣 啓太 | → | 稲垣 啓太 |
具 智元 | → | 具 智元 |
ヴァル アサエリ愛 | → | ヴァル アサエリ愛 |
中島 イシレリ | クレイグ・ミラー | |
木津 悠輔 | シオネ・ハラシリ | |
垣永 真之介 | ||
【フッカー】 | ||
堀江 翔太 | → | 堀江 翔太 |
坂手 淳史 | → | 坂手 淳史 |
北出 卓也 | 堀越 康介 | |
【ロック】 | ||
トンプソン ルーク | サウマキ アマナキ | |
ジェームス・ムーア | ワーナー・ディアンズ | |
ヴィンピー・ファンデルヴァルト | アマト・ファカタヴァ | |
ヘル ウヴェ | ジャック・コーネルセン | |
【フランカー・ナンバーエイト】 | ||
リーチ マイケル | → | リーチ マイケル |
姫野 和樹 | → | 姫野 和樹 |
ピーター・ラブスカフニ | → | ピーター・ラブスカフニ |
ツイ ヘンドリック | 福井 翔大 | |
アマナキ・レレイ・マフィ | ベン・ガンター | |
徳永 祥尭 | 下川 甲嗣 |
特にロックの選手起用が見どころですね。日本代表の精神的支柱であったトンプソンルーク選手が引退、ジェームス・ムーア選手とヘルウヴェ選手がコンディション不良、ということでワールドカップ経験者がいない状態です。
とはいえ、人材は豊富なんですよね。
サウマキアマナキ選手(コベルコ神戸スティーラーズ所属)は、キヤノンイーグルス時代にウイングからフォワードに転向した経緯のある俊足の持ち主ですが、ハードタックラーでもあり、アタック、ディフェンスともに活躍してくれそうです。
ワーナー・ディアンズ選手(東芝ブレイブルーパス東京所属)は、7月8日の対オールブラックスXV(セカンドチーム)戦で、201センチの長身を活かしたキックチャージからそのままトライを奪っています。ラインアウトやキックオフのジャンパーとしても、世界の強豪相手に活躍を期待できそうです。
アマト・ファカタヴァ選手(リコーブラックラムズ東京所属)は、ロックもバックローもこなせる上、サウマキ選手と同じくウイングの経験があるほどの俊足で、かつ運動量の多い選手です。勝負強そうな顔が、大舞台での活躍を期待させてくれますよね。
ジャック・コーネルセン選手(埼玉パナソニックワイルドナイツ)は、ワラビーズで活躍したグレッグ・コーネルセン選手を父に持ち、リーグワンのスター軍団であるワイルドナイツの公式戦47連続無敗という大記録に貢献、ロックもバックローもこなし、特にタックルとラインアウトでのジャンプが持ち味の職人的フォワードです。
だれがどう起用されるのか、楽しみですね。
バックス
RWC2019 | RWC2023 | |
【スクラムハーフ】 | ||
流 大 | → | 流 大 |
田中 史朗 | 齋藤 直人 | |
茂野 海人 | 福田 健太 | |
【スタンドオフ) | ||
松田 力也 | → | 松田 力也 |
田村 優 | 李 承信 | |
小倉 順平 | ||
【センター】 | ||
中村 亮土 | → | 中村 亮土 |
ラファエレ ティモシー | ディラン・ライリー | |
長田 智希 | ||
【ウイング・フルバック】 | ||
松島 幸太朗 | → | 松島 幸太朗 |
レメキ ロマノ ラヴァ | → | レメキ ロマノ ラヴァ |
福岡 堅樹 | ジョネ・ナイカブラ | |
山中 亮平 | シオサイア・フィフィタ | |
ウィリアム・トゥポウ | セミシ・マシレワ | |
アタアタ・モエアキオラ |
スクラムハーフは、”小さな巨人”こと田中史朗選手と茂野海人選手が抜け、齋藤直人選手と福田健太選手が入っています。「齋藤→流」のリレーが、前回の『流→田中』のように機能するかが見どころですね。
スタンドオフは、前回51得点をあげた名キッカーであり、名スランドオフでもある田村優選手が残念ながら抜けています。キック面も含め、李承信選手と小倉順平選手が田村選手以上の活躍をしてくれるのか、さらに、3選手ともユーティリティプレーヤーですから、どう起用されるかも見どころです。
センターは、ラファエレティモシー選手の再選を特に期待していましたが、残念ながら選ばれず。ラファエレ選手といえば、前回の日本の全13トライのうち自らのトライが1本、残り12本のうち計6本のトライに、ときには華麗なバックフリップ、ときには正確なクイックパスや飛ばしパス、ときにはディフェンスラインの隙をつくグラバーキック、またときにはタックル、というように様々な形で器用に絡み、大活躍した選手ですからね。ただ、スタイルは異なるものの、ディラン・ライリー選手と長田智希選手の活躍も間違いないと思っています。2人が自らディフェンスラインを突破していくシーンをどのくらい見れるのか、日本代表のバックス攻撃がどう変貌するのか、楽しみです。
ウイング・フルバックは、前回は4トライをあげただけでなく、トップスピードでのオフロードでトライに貢献するなど、高い身体能力を見せてくれた福岡堅樹選手が引退、さらにはロングキッカーの山中亮平選手が外れるという状況です。直近の5試合で3トライのジョネ・ナイカブラ選手、同じく4試合で4トライのセミシ・マシレワ選手、そして、おそらくけがの回復のために温存中のシオサイア・フィフィタ選手の3人が、福岡選手と山中選手の抜けた穴を充分に補ってくれることを期待したいですね。
日本の入場
私ふわりは、試合前の、このシーンが大好きです。
キャプテンが皆を引っ張っているようにも見えますし、皆がキャプテンを後押ししているようにも見えるんですよね。リーダーシップとフォロワーシップ、まさにラグビーですよね。
では、また次回! ありがとうございました!
ふわりふらり
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